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Author:akatuki00
はじめまして★
生まれも育ちも西宮で、西宮で開業した弁護士としての日常を、法律のことのみに縛られず、肩の力を抜いて思いつくままに綴っていきたいと思います。これまでの人生,日記など付けたことがないので、これをきっかけに続けてみたいと思います。このブログで、弁護士をという職種を身近に感じていただければ幸いです。
現在,兵庫県西宮市寿町4-22の「あかつき法律事務所」(TEL 0798-34-1780)にて執務中です。

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証拠の開示

おはようございます。
今年も残すところ1か月を切り,ようやく冬らしくなって来ましたが,個人的にはまだ日中はコートが必要ない感じです。
一方で北海道は大雪だそうで,同じ日本でも大違いです。大雪の被害などが出ないことを願います。
さて,先週,25年前の殺人事件で有罪判決が確定した方に対する,再審開始決定が出ました。
この再審の決め手となったのは,公判審理の際に裁判所に提出されていなかった新証拠です。
不思議に思われるかもしれませんが,刑事事件では,捜査機関側(検察,警察)が収集した証拠のすべてが裁判の際に提出されるわけではなく,検察が公判で必要と考える証拠だけが裁判所へ提出され,判決の際の判断材料となります。
そのため,今回の再審決定の決め手となったような,有罪判決と相容れないような目撃証言などを検察側が提出せず,裁判でこれらの証拠が考慮されることなく判決に至ることもあるのです(実際,どの程度未提出の証拠があるのかも明らかではありません。)。
今回,再審開始決定に時間がかかったのは,このような法廷に出てこなかった証拠の探索に時間がかかったものと思われます。
現在のところ,捜査記録などの証拠の全面開示の求めは強いですが,未だに義務化はされていません。
しかし,今回の再審決定を受けて,証拠の全面開示義務化の動きが加速するように思います。。
いずれにせよ,冤罪は一人の方の人生を台無しにするので当然あってはならないものですし,未だに犯人が平然と暮らしていることを考えると恐ろしくなります。

2011.12.05(Mon) | 事件 | cm(0) | tb(0) |

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